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家事の基本を身につける:料理以外の家事分担

2026 9/28
生活
2026年9月28日

定年退職後、家にいる時間が増えることで、これまで配偶者に任せきりだった家事にどう関わるかが、夫婦関係にも影響する大切なテーマになります。料理は自炊のすすめで触れましたが、洗濯や掃除、整理整頓といった家事全般の基本を身につけておくことも、退職後の生活を円滑にする土台になります。

目次

なぜ今、家事力が必要なのか

現役時代は仕事に集中する分、家事を配偶者に頼ってきたという人は少なくありません。しかし退職後、家にいる時間が長くなると、家事への関わり方を見直さないままでは、配偶者の負担が一方的に増えてしまいます。熟年離婚・夫婦関係の変化にどう向き合うかで紹介したように、家事分担の見直しは、夫婦関係を良好に保つための重要な要素の一つです。

洗濯の基本を身につける

洗濯表示の見方、色物と白物を分けて洗う理由、洗剤の適量など、基本的な知識を押さえておくだけで、衣類を傷めずに洗濯できるようになります。最近の洗濯機は自動で水量や洗剤量を調整してくれる機能も多いため、まずは取扱説明書を一度読み、自宅の洗濯機の機能を把握することから始めるとよいでしょう。干し方や畳み方も、慣れれば決して難しい作業ではありません。

掃除を無理なく習慣化する

掃除は、毎日少しずつ行う「ながら掃除」の習慣をつけると、大掃除のような負担を感じずに続けられます。テレビを見ながら簡単に床を拭く、トイレに行くついでに軽く掃除をするといった、生活動線に組み込んだ掃除の仕方がおすすめです。退職後の毎日を変える小さな行動リストで紹介したような小さな習慣づくりの考え方は、家事にもそのまま応用できます。

整理整頓の基本的な考え方

物の定位置を決める、使ったら元に戻すという基本的なルールを徹底するだけで、部屋の乱れを防ぎやすくなります。断捨離・生前整理の始め方で紹介したように、まずは物を減らすことから始めると、整理整頓そのものの手間も減らせます。整理整頓が得意な人と苦手な人で夫婦の感覚が違う場合は、お互いのやり方を尊重しながら、収納の基準を一緒に決めておくと、後々の摩擦を防げます。

家事の分担方法を話し合う

「手伝う」のではなく、決まった家事を自分の担当として継続的に引き受けることが、負担感を公平にする鍵になります。退職を決める前に家族と話すべき5つのことで紹介したように、退職前に家事分担について具体的に話し合っておくと、退職後の摩擦を減らせます。ゴミ出し、風呂掃除、皿洗いなど、自分にできそうな項目を一つ選んで、まずは継続してみましょう。

家事を学ぶ場を活用する

自治体や公民館が開催する「男の料理教室」ならぬ「男の家事教室」を開いているところもあります。定年後に始めやすい趣味・サークルの探し方で紹介したような講座を通じて、実践的な家事のコツを学べる場を活用するのもおすすめです。同じように家事を学び始めた同世代との交流も、思わぬ副産物になることがあります。

便利な家電・サービスも活用する

食洗機、ロボット掃除機、乾燥機付き洗濯機など、家事の負担を減らしてくれる家電は年々進化しています。すべてを人力でこなそうとせず、便利な道具を取り入れることも、無理なく家事を続けるための工夫の一つです。家事代行サービスを部分的に利用するという選択肢も、体力的な負担が大きい家事(大掃除や窓拭きなど)には有効です。

完璧を目指さない姿勢も大切

家事に慣れないうちは、思うようにいかないことも多いはずです。完璧を求めすぎず、「今日はここまでできた」という小さな達成感を積み重ねる姿勢で取り組みましょう。退職後にモチベーションを保つ工夫で紹介したように、新しいことに挑戦する過程そのものを楽しむ気持ちが、家事を長く続けるコツにもなります。

実際に家事を身につけた人の例

ある元営業職の男性は、退職を機に「まずは洗濯だけは自分の担当にする」と決め、毎日洗濯機を回すことから始めました。最初は洗剤の量を間違えて泡だらけにしてしまうなど失敗も多かったものの、数か月続けるうちにすっかり手慣れた作業になったといいます。「洗濯を任されたことで、妻から感謝されるようになり、家庭内での自分の役割ができたことが嬉しかった」と振り返っており、一つの家事を確実にこなせるようになったことが、他の家事にも挑戦する自信につながったそうです。

買い物も家事の一部として捉える

料理や掃除だけでなく、食材や日用品の買い出しも、立派な家事の一つです。特売日を把握する、買い物リストを作ってから出かける、賞味期限を意識して在庫を管理するといったスキルは、続けるうちに自然と身についていきます。退職後の食生活・自炊のすすめで紹介したように、買い物から調理までを一連の流れとして担当することで、家事全体への理解も深まります。

季節ごとの家事も覚えておく

衣替え、網戸や窓の掃除、エアコンのフィルター清掃など、季節の変わり目に発生する家事は、日々の家事とは別に把握しておく必要があります。カレンダーやスマートフォンのリマインダー機能を使って、「6月は網戸掃除」「11月は衣替え」といった年間スケジュールを可視化しておくと、うっかり忘れることを防げます。こうした季節家事を担当することも、家庭内での新しい役割として定着させやすいポイントです。

よくある質問

Q. 家事が苦手でも今から覚えられる?

A. もちろんです。年齢に関わらず、新しいスキルは練習すれば身についていきます。最初は簡単な家事から始め、少しずつできることを増やしていきましょう。

Q. 配偶者に家事のやり方を細かく指摘されてしまいます

A. お互いのやり方の違いから生じる摩擦はよくあることです。感情的にならず、「教えてもらえると助かる」という姿勢で受け止めると、関係がこじれにくくなります。長年のやり方には理由があることも多いので、まずは素直に聞いてみましょう。

Q. どの家事から始めればいい?

A. 迷ったら、自分が比較的抵抗の少ない家事から始めてみましょう。ゴミ出しや簡単な掃除など、負担の少ないものから継続することで、家事の習慣が自然と身についていきます。

Q. 家電に頼るのは手抜きに感じてしまいます

A. 決して手抜きではありません。限られた体力と時間を有効に使うための賢い選択です。浮いた時間を、趣味や人との交流など、他の充実した過ごし方に振り向けられると考えれば、前向きに活用できます。

Q. 季節家事を忘れてしまいがちです

A. スマートフォンのカレンダーアプリに、季節ごとの家事をあらかじめ登録しておくと、通知で思い出せます。毎年同じ時期に行う作業なので、一度リスト化してしまえば、翌年以降は管理が楽になります。

家事の基本を身につけることは、夫婦関係を良好に保ちながら、自立した生活を送るための土台になります。焦らず一つずつ、できることを増やしていきましょう。

実際に退職後に家事を身につけた方の体験談も取材しています。ご自身の経験を話してみたいという方は取材にご協力ください。

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